清川のレスイズモア

※このお部屋は成約済みとなりました。最新の空き情報はこちらよりお問い合わせください
福岡市中央区清川は、市街地を流れる那珂川と日赤通りに挟まれたエリア。その中心には福岡でも珍しいロータリー(環状交差点)があり、周辺の新旧混在する街並みにポッカリと空白を与えています。それは、街なかに突然あらわれた不思議なランドスケープのよう。本日ご紹介するのは、そのロータリーに面するマンション。福岡のマンション再生を代表する建物で、空きが出る度に、それぞれのコンセプトのもとリノベーションが行われています。今回訪れたのは白を基調としたミニマルなデザインのお部屋。
1977年完成の建物。2008年に外壁改修・配管改修、2011年に耐震補強、2013年にエレベーター改修が完了。時代に適応するように刷新されてはいるものの、マンションの持つビンテージの雰囲気は継承されています。清川のロータリーをモチーフにしたマンションのロゴにも、すでにある街の特徴が取り入れられていて地域に対する姿勢が伺えます。
ガラス張りのエレーベータホールや各住戸を連絡する中廊下。内部の共有部も改修されていますが、古き良き時代の雰囲気も感じることが・・・
それではお部屋を見ていきましょう。
間取りは1LDK(42㎡)。白を基調としたミニマルで洗練された印象。厳密に言うとワンルームなのですが、空間を収納でゾーニングして個室をつくり出している面白いプランです。水廻りは、洗面とトイレ、バスルームが一緒になったホテルライクなサニタリースペース。
LDKは、箱(収納)を入れ子状に挿入した様な空間です。壁や天井、キッチン、収納、ウッドブラインドに至るまで白に統一された無機質なテイスト。それとは対照的に床は有機的な深みのある無垢のナラフローリング。相反するテイストを使用し対比させることで、双方の良い所を際立たせているように感じます。それを補完するように細部のディテールが綺麗に納められていて、洗練られた心地よさのある居住スペースになっています。
キッチンも納まり良く配置されています。面白いのはドラム式の洗濯機が組み込まれているところ。洗濯機は室内に欲しいけども、こだわる人にはとっては、それのある風景は決して望ましいものではありません。日本ではあまり馴染みのないこの形式はお部屋をすっきりさせる方法として良いし、それは後から紹介する余裕のあるサニタリースペースにも現れています。
収納の取手は出っ張りのない堀込み式。内部には給湯器の操作盤やTELジャックが仕込まれていて、ただ内装だけをスッキリさせるのではなく、シンプルな生活がスムーズに実現できるような工夫がなされています。
表に出てくる設備はなるべく目立たせず、ミニマルなデザインのものが選ばれています。こういった細かい配慮の積み重ねが、他の賃貸にはない居住空間を成り立たせているのだなと思いました。
LDKの奥にある個室。建具はなく、入れ子状になった収納によってゾーニングされたスペース。収納はクローゼットになっていて、寝室などのプライベートな空間として使えるお部屋です。
ホテルのサニタリースペースの様な水廻り。洗面、脱衣、浴室、トイレが一室にまとめてあるので余裕があります。それと、先述した様に、洗濯機がないことで雑多な印象がありません。毎日をリフレッシュするのに最良の空間が用意されています。
今日は、清川のマンションを見てきました。御覧頂いたように賃貸のお部屋には見られない住空間。それは他のデザイナーズと呼ばれる物件とどこが違うのかなと考えていると、20世紀を代表する建築家が言った「Less is more.(レス イズ モア:少ないほど、豊かである)」という言葉を思い出しました。確かに、デザインだけではなく、シンプルに生活できるような配慮が根底にあるように思います。このお部屋の名前が「0(ゼロ)」と名づけられたのも納得です。ものがあふれる時代に新しい価値観を発見できる空間かもしれません。
OUTLINE
- 間取り
- 1LDK
- 家賃
- ***
- 共益費
- ***
- 所在地
- 福岡市中央区清川2丁目
- 交通
- 地下鉄七隈線 渡辺通駅 徒歩10分
- 西鉄天神大牟田線 薬院駅 徒歩14分
- 完成
- 1977年
- 構造
- 鉄筋コンクリート造
- 規模
- 地上7階建
- 階数
- 2階部分
- 駐車場
- ***
- 敷金
- 2ヶ月
- 礼金
- 無し
- 町費
- ***
- 設備
- 給湯器、ドラム型洗濯機、キッチン(2口ガスコンロ付)、エアコン、モニター付インターホン、エレベーター、自転車置場
- 学校区
- 春吉小/春吉中
- 備考
- 定期借家契約(再契約可)
- その他
- 損保:要
- 取引
- 媒介